ちょっといい話(3)

兎に角(とにかく)」 を辞書で調べてみました。

「さておき」「何れにしても」「どっちにしろ」の意味ですが、この由来は仏教用語の「兎角亀毛」が語源と言われています。「うさぎには角はないし、亀の甲羅には毛が生えていない」「この世界には存在するはずのないもの」という意味です。

 兎と言えば昔話に「うさぎと亀」のお話があります。亀さんは歩みがすごく遅かった。途中で昼寝をして寝過ごしてしまったうさぎさんは、亀さんに追い越され負けてしまった話です。

 亀さんは常に自分のペースで、兎に角、急がず焦らずマイペースでコツコツと目標である山頂を目指しました。うさぎさんはスタートの最初から亀さんに勝ったのも同然と自信満々でしたが、目標の山頂を見ずに亀さんばかり気にして油断をしてしまいました。このことが結果に表れたのですね。物事は着実にコツコツと、そして自分の持てる力には謙虚でなければならない、という教訓が含まれています。

 世界各国にも同じお話があって、ある国では、亀さんは「もしもしうさぎさん、目を覚まして歩みましょうよ」と、なぜ一声かけなかったのか。つまり、お互いの友情が大切ですよとの教訓です。

 また、別の国では、うさぎさんも亀さんも歩み方は全く違います。ですから、意味のない競争はしてはならないなどなど。

 似たような話でも、国によってこのお話から学ぶ教訓は違うようです。

 

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